近年、事件が多発している社会状況を考慮して、自分の所有する賃貸物件に防犯カメラを設置したいと考える大家さんも多いのではないでしょうか。
しかし、防犯カメラは関連する法整備がすすんでいないこともあり、設置したことで思わぬトラブルになってしまうこともあるので注意が必要です。
そのため、どこに設置するかも重要なポイントになってきます。
今回は、防犯カメラのスマートな運用のために、賃貸物件に設置するときのメリットや注意点についてフォーカスします。
防犯カメラを賃貸物件に設置するメリットは?
防犯カメラを賃貸物件に設置するメリットとして、次の3つが挙げられます。
・犯罪抑止
近年、ニュースではさまざまな事件が報道されていますね。
空き巣や強盗、駐車場でのイタズラや盗難、ストーカーなど実際に被害があれば入居者から設置の声があがることも。
空き巣などの犯罪者は下見にくることが多く、その際セキュリティがしっかりした物件は対象からはずされやすいです。
ダミーの防犯カメラでも効果があるので、実際に設置したときの効果は高いといえるでしょう。
万が一、事件が発生した場合も証拠として提出でき、犯人の特定につながりやすくなります。
・入居者のルール違反抑止
入居者の中には、あなたの所有する賃貸物件で決められているルールを破ってしまう方もいるかもしれません。
例えば、不法投棄やゴミの分別や曜日を守らないなどです。
このようなトラブルが起こった場合も、入居者を特定し、注意を促しやすくなります。
また、遠隔操作で現場を確認できることから、物件に行く手間が省け、業務の効率化にもつながりますよ。
・入居者の増加が見込める
セキュリティ面が強化されている物件は、生活に安心感が得られるため、女性を中心に人気があります。
入居期間も長くなるかもしれません。
設備が整っていることで、資産価値も向上します。
防犯カメラを賃貸物件に設置するときの注意点をチェック!
次に、防犯カメラ設置時の3つの注意点をチェックしていきましょう。
・プライバシー保護
大家さん側は防犯目的で設置したとしても、場合によっては個人情報の観点で入居者から不満がでることがあります。
しかし防犯目的の設置なら、個人情報保護法に反することはまずないでしょう。
一方、先ほどご紹介したルール違反の抑止などの管理目的も含まれる場合は、住人への事前の許可や情報開示が必要です。
快適な住環境の維持などを理由にするとスマートですね。
・データ流出
映像流出を防ぐために、防犯カメラにはパスワードなどを設定しておくと安心です。
トラブルの元になりかねないので、官公庁の捜査への協力の場合などを除いて、外部へ映像を見せることは極力控えた方がよいでしょう。
・設置場所
先ほどご紹介したプライバシー保護の観点から、どこに設置するかも重要なポイントです。
当然のことながら、占有部分は気をつける必要があり、入居者のベランダや部屋が映り込むことがないよう配慮しましょう。
逆に共用部分は問題ありませんが、どうしても占有部分が映り込んでしまう場合は、防犯カメラについているプライバシーマスキング機能を使いましょう。
占有部分のみ消すことができます。
まとめ
今回ご紹介したように、防犯カメラの設置にはメリットが多い反面、気をつけた方がよいこともあります。
入居者のプライバシーを保護してトラブルを防ぐためにも、事前のお知らせをきっちりとすることや、どこに設置するかの検討を怠らないことが大切です。
注意点を考慮しつつ、スマートな防犯カメラ運営をして、賃貸経営がうまく進むとよいですね。